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ドイツ代表開幕戦

2010/06/14(月)

ドイツ代表が、重圧のかかるワールドカップ開幕戦での緊張感を払拭するようなセンセーショナルな大勝で好スタートを切った。相手は、アジア予選で堅守を誇るオーストラリア代表。ヨーロッパでプレーする選手で挑んだドイツ戦、オーストラリアは手も足も出せずに完敗してしまった。

 アグレッシブに縦へ縦へと組み立てていく速くて鋭いパスが見事に繋がって、多くの得点チャンスを作り出すゲルマン・サッカーに衝撃を受けた方も少なくないと思う。負傷によりワールドカップ出場を断念したバラックの存在を感じさせないゲームメーク、得点能力を示した弱冠20才のトーマス・ミューラーは、ドイツの快進撃を予想させるに十分だった。そして、ゲームコントロールをさりげなく素晴らしい運動量とテクニックを披露したトルコ系MFメズート・エジル、21才。この2選手は、各世代のドイツ代表として将来を嘱望されていたが、早くも開幕戦でその能力の高さを見せた。

 そして、4-0の大勝の内の3得点を挙げた選手が、純粋のドイツ人ではなかったことが印象深い。先制点を挙げてチームを勢いつかせたルーカス・ポドルスキー、2点目を素晴らしいポジショニングでヘディングを決めたミロスラフ・クローゼ、どちらも、元々はポーランド人である。この2選手は、ポーランドで生まれたが、幼少の頃、両親がドイツに移住したため、サッカーを本格的に始めたドイツ代表を選んだ。面白いことに、2選手には驚くような共通点がある。父親がプロのサッカー選手であり、母親がハンドボールの名選手であった点だ。とりわけ、クローゼの母親、バルバラは代表選手でもあったという。

 ワールドカップ初出場を叶えたカカウは、本来はブラジル人。サンパウロ州サント・アンドレに生まれ、18才の時、サンパウロ市内のナショナウACでプレーしていたが、いとこでコーチをしていたマウロ・コフェイアに勧められてドイツの5部リーグ所属のクラブのテストを受けた。2ヶ月のテスト期間終了後、契約にこぎつけた。その後、ニュールンベルクに移籍してからブレーク、2003年からシュットガルトとの長期契約を結んでいる。そして、ドイツへの帰化後、昨年、代表に初選出、出場を果たした。

 今般のドイツ代表には、ポドルスキーとクローゼの他にもポーランド人がいて、更に、エジル以外にもトルコ、ガーナ、ボスニア・ヘルツゴビナなど純粋なドイツ人ではない選手がチームの半数近くを占めている。

 何故このようなことに触れているかというと、今回のドイツ代表を見ていて、1998年大会に優勝したフランス代表チームを連想してしまったからである。アルジェリア移民の両親を持つジダンはもとよりアフリカや東ヨーロッパの移民ないしは2世の選手が、チームの半数を超えていたことが思い出させられたからである。開幕ダッシュに成功したドイツは、複数の人種を得て、やはり優勝候補としての存在を裏切ってはいないと思われた。

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