「コパ・ロカ」
馴染みのないカップではあるけれど、面白いSupercalassico(スーペル・クラシコ)が復活した。Copa Roca(コパ・ロカ)、AFA(アルゼンチン・サッカー協会)とCBF(ブラジル・サッカー連盟)が協議して、1914年に始まった代表チーム同士の国際親善カップである。アルゼンチンが軍事政権時代のロカ大統領の名を付けたカップ戦であると聞いている。1976年を最後にコパ・ロカは中断していたが、35年振りに復活した。
ホーム・アンド・アウェイで行われるコパ・ロカは、第一戦がアルゼンチンのコルドバで9月14日、第二戦が北部ブラジルのアマゾン地域のパラー州のベレンで同月28日に行われる。今回、12回目のカップ戦となるが、両国優勝が一度あり、ブラジルが8回、アルゼンチンが4回の優勝という歴史がある。
今回は、国外の選手を召集できないため、両国とも国内の選手でチームを編成する。アルゼンチン代表新監督のアレハンドロ・サベージャは、ベテランのマラドーナ元監督と反目していたリケルメを久し振りに、そして、ヴェーロンを召集して挑む。一方のブラジル代表監督のマーノ・メネゼスは、オリンピック代表世代の選手、9名を選抜した。そして、先のロンドンで行われた国際親善試合、ガーナ戦にドゥンガ前監督に召集されなかったホナウジーニョ・ガウーショをフル出場させ、そのポテンシャルの高さを評価し今回も選抜している。
セレソンに選ばれたオリンピック世代の選手の大半は、当然の如く、コロンビアで行われたFIFAU-20ワールドカップで優勝したメンバーも含まれている。フル代表に選ばれていてU-20の今大会に不参加であったサントスFCのネイマールやサンパウロFCのルーカスとともに、サントスFCのダニーロやサンパウロFCのカゼミーロも選抜された。その中で、注目に値する選手のひとりに、インテルナショナウのオスカール(Oscar dos Santos Emboaba )がいる。初めてセレソンに選出された。先のFIFA U-20の決勝でポルトガルとの決勝戦でハットトリックを成し遂げた選手である。テクニックは申し分なく、とりわけ、キックの精度の著しく高い能力を発揮している。既に、バルセロナFCやパリ・サンジェルマンなどのヨーロッパの強豪クラブの獲得リストに上っている20才になったばかりの攻撃的なMFである。
8月、スペインのスーベル・コパでのレアル・マドリッド戦、UEFAスーパーカップのFCポルト戦のFCバルセロナをテレビではあるけれど観ていて、異次元のサッカーを再び感じていた。なでしこジャパンがオリンピック予選で健闘し、サムライブルーはワールド カップ予選で苦闘しているが、結果を残しつつある。川澄や清武のように、素晴らしい素材の成長も好ましい。
ブラジルでは、ネイマールとガンソがクラブ・ワールドカップでFCバルセロナとの戦いを熱望してヨーロッパのクラブへの移籍を来年以降に保留している。サンパウロFCのルーカスとともに、出場機会があるのであれば、オスカールのコパ・ロカでのパフォーマンスも楽しみのひとつである。
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