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「パン・ジ・ケージョ」

2011/10/03(月)

 パン・ジ・ケージョ(Pão de quejo)、ブラジルでは毎日食されているチーズパンである。大福ほどの大きさで朝食に向いていて、僕の大好物のひとつである。先月、28日、パラー州のベレンで行われたコパ・ロカ第2戦、ブラジル代表がアルゼンチン代表に20で快勝し、タイトルを勝ち取った。18才のサンパウロFC所属のルーカスとサントスFC所属のネイマールの素晴らしい得点で、アルゼンチンを一蹴した。

 試合をテレビで観戦していて、何故かパン・ジ・ケージョの味を思い出していた。理由は簡単で、ブラジルらしさ、ブラジルの日常が戻ってきた感じを抱いていたからだ。毎日、食するパン・ジ・ケージョのように、セレソンがブラジルらしいサッカーを展開したからである。

 今月7日、11日、コスタリカとメキシコとの親善試合を行うセレソンは、マーノ・メネーゼス監督が国外でプレーしている選手を多く召集しているが、オリンピック代表世代のブラジル国内でプレーしている選手も融合させようとしている。2014年の自国でのワールドカップに向けての準備は、確実に進めているように感じている。

 ネイマールに続いて、ルーカスのポテンシャルの高さも活用し始めた。ネイマール、ルーカスだけでくなく、インテルナショナウのオスカールや負傷中ではあるがサントスFCのガンソなど、セレソンの若返り、強化は、少しずつ高まりつつあると感じる。今回のアルゼンチン戦で、ボタフォゴのコルテスも使える目処が立ち始めて、左サイドバックのバックアッパーも見つけた。

 セレソンにとっては、2013年の日本代表、ウルグアイ、スペイン、メキシコなどが参加するコンフェデレーション・カップまで、公式戦がない。代表の強化は、違った意味で難しいと思われている。しかし、オリンピックへの出場権を獲得しているブラジルにとっては、親善試合ではあるが世代交代、ないしは世代の融合を試せる絶好の機会であるように僕には思われる。ブラジルらしさが戻りつつあって、今後のチーム作りに興味を覚える。

 一方、アルゼンチンは、コパ・ロカでのブラジル戦メンバーに、ブラジルのクルゼイロで活躍中のモンティージョ(Montillo)を起用した。オフェンシブのMFであるモンティージョは、今季もブラジル全国リーグで得点ランキング3位、昨年は最優秀MF賞を獲得している逸材であるが。アルゼンチン代表のサベージャ監督は、やはり、7日、11日のワールドカップ予選には国外組の選手のみの召集をして戦うことを決定している。

 僕にとっては、若年層の発掘、起用をしているブラジルの方が選手層をより厚くしていて、アルゼンチンよりも2014年をより近い視野に入れているように思われてならないのではあるが、若い世代が頭角を現し始めている日本代表のワールドカップ予選、タジキスタン戦をも含めて、世界各地のワールドカップ予選、ユーロ予選、親善試合に心は躍っている。

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