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2012年5月

「新たにサントスFCの時代が到来」

2012/05/14(月)

 ヨーロッパのシーズンが閉幕の時期を迎え、香川真司はボルシア・ドルトムントでドイツカップ決勝、バイエルン・ミュンヘン戦でも輝きを見せた。イングランドでは、マンチェスター・シティが44季ぶりにタイトルを獲得したし、セリアAではユーベントスが、リーガ・エスパニョーラではレアル・マドリーが記録的な勝ち点ダッシュで優勝した。同じ日、僕は、ブラジルの各州リーグの決勝戦にも関心を深めていた。

 コパ・リべルタドーレスで活躍しているフルミネンセもリオのタイトルを獲得したが、サンパウロ州選手権(Campeonato Paulista, Paulistão)決勝、サントスFC対グァラニーFCの第二戦に注目していた。時差の都合もあって、今朝、テレビ観戦をした。

 20歳になったばかりのネイマールが、凄い。第一戦でも2得点、そして、モルンピー・スタジアムでの第二戦でも2得点。サントスFCの創立100周年を祝うために、大車輪の活躍といっても過言ではない。スピードに溢れたテクニックと決定力は、リオネル・メッシとも比較されている。

 サントスFCは、昨年末のクラブ・ワールドカップではバルセロナFCに惨敗したが、一昨年、コパ・ド・ブラジル、昨年、コパ・リべルタドーレスのタイトルを取り、今回は、サンパウロ州リーグの3連覇を達成している。ブラジルでは、王様、ペレが現役時代に作り上げてきたものに相似していると言われている。ペレと同じように時代を作る、その選手がネイマールであると誰もが信じて疑っていない。

 いよいよ、来週からはブラジル選手権(Campeonato Brasileiro, Brasileirão)が開幕する。コパ・リべルタドーレスもベスト8の戦いが始まる。よりハードなスケジュールに突入するが、ネイマールを始めとするサントスFCの試合には目を離せない。

 ペレが作り上げたサントスFC、ブラジル代表の輝かしい歴史は、残念ながら、僕の世代でも知らないことが多すぎた。今、ネイマールが、ペレと同じような素晴らしいパフォーマンスで、僕らを魅了してくれるように期待している。

 アルゼンチン代表は、ロンドン・オリンピックの出場権を逃している。従って、メッシのプレーは、オリンピックでは見ることができない。ブラジル・オリンピック代表のエースとして、ネイマールは新たな伝説を作り上げるのではないかと思っている。

 さて、日本代表は、如何なものであろうか。オリンピックにOA枠を活用するのか、そして、活用するとして誰になるか興味は尽きない。香川真司をオリンピックで観てみたい、多くの人々も感じているかもしれない。他に、新たなヒーローも生まれるかもしれない。そして、その前のワールドカップ予選、楽しみではあるが、僕は、友人のオジェックが監督を務めるオーストラリアを一番に警戒している。

 オリンピックは短期決戦、意外な結果もあるかもしれない。しかし、ワールドカップ予選では、意外な結果はいらないと考えたい。

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「8-0」

2012/05/12(土)

 コパ・リべルタドーレスR16、サントスFC対ポリバールの試合を観戦した。ネイマール、ガンソ、エラーノ、カルデックのそれぞれの複数得点で8得点を挙げての大勝。先週、標高3,660mの高地、ボリビアのラパスで1-2で敗戦していたこともあってか ホームでの第二戦は気持ちが入っていたように感じた。

 余りにものゴールラッシュに、時を忘れるほどの面白さと素晴らしさを感じた。殆どの得点に絡んだネイマールの活躍は素晴らしく、サントスFC史上、ペレに次ぐ二番目の106点目を挙げて、弱冠20歳のプレーヤーがポテンシャルの高さを示した。

 リオネル・メッシがクリスチアーノ・ロナルドがヨーロッパで得点記録を打ち立てているが、南米では、ネイマールが輝かしい記録を作りつつ華麗なゴールを量産している。

 ネイマールはブラジル代表としてロンドン・オリンピックに出場するので、日本代表の試合とは別に興味が尽きない。オリンピックを重要視していない時代が長かったとはいえ、ブラジルは金メダルを獲得していない。自国でのワールドカップ優勝が使命のマーノ・メネゼス監督も、オリンピックの結果次第では解任される可能性もある。ある高名なブラジル人監督は、セレソンの監督にスペイン人のグアラディオラを推奨することもあって、世界一のポジションはブラジルにとっては至極自然なものである。

 先日、友人の加藤寛氏に誘われて、同氏が監督を務めている親和女子大学の試合を観戦しに行った。513日から関西女子大学1部リーグが開幕するとあって、練習試合を多くこなしていて準備に余念がない。二年ほど前から同氏が指導するチームを、時々、観戦させて頂いていた。

 同氏から、試合後、印象を聞かれた。チームは成長していると応えたが、同氏はチーム作りに壁があると感じていた。理由は、大学に入学してからサッカーを始めた選手が多いので教えることの難しさを実感しているとのことであった。

 その後、同氏が運営しているフットサル・スクールに参加させてもらった。以前も参加していたのであるが、何カ月もの間行っていなかった。驚くほど環境が変わっていた。ひとつは、フットサルを楽しむひとが増えていたこと。女性の人数が多くなっていたこと。そして、フットサルを楽しみたいとするひとが、明るく輝いていたことである。ボールに触れることは、人間として快感をもたらしてくれるものと再認識できた時間であった。

 ブラジルでは、各州リーグが佳境を迎えていて、13日にはチャンピオンが決定する。ネイマールが活躍するサントスFCは、グァラニーFCと決勝第二戦を戦う。初戦にネイマールの2得点で快勝してアドバンテージがある。8万人を超えた香川真司のボルシア・ドルトムント、9万人のウェンブリー・スタジアムでカップを獲得したチェルシーFCFAカップ、メッシが躍動したバルセロナFCのカンプノウには89千人の観客を集めて、ひとびとを感動させた。サントスFC対グァラニーFCの試合も、モルンビー・スタジアムに多くの観衆が集まるであろう。

 大観衆の前で試合が行われる素晴らしさは多々体験してきたが、関係者しかいない試合でも熱戦が繰り広げられることにも興味が生まれている。

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