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2012年9月

「飽和状態に陥りがちな時の清涼剤と意外なこと」

2012/09/13(木)

 

 ここ10日間ほど、気持ちの上では多少サッカー観戦飽和状態になっていたかもしれない。

ワールドカップ予選は、ヨーロッパで始まり、南米は中盤、アジアも面白い展開がされると予想しながら、TVではあるが証人のひとりとなり得たいと思った。そして、ヤングなでしこの健闘も、最強と思われたドイツに勝ってアメリカが優勝を決めたU-20 FIFA女子ワールドカップも楽しめた。

 ヤングなでしこに若手の躍動が見られ、猶本、田中陽子など将来のフル代表の重鎮になるであろう選手たちを観ていて、とりわけ柴田選手のプレースタイルと判断力に興味を覚えて注目していた。小柄な日本人選手が、世界で通用するものを持っていると感じていたからである。MVPには選出されなかったが、準MVPに選出されFIFAも世界も認めた証であると感じた。

 

サムライブルーが大事なイラク戦を迎えたワールドカップ予選、中東のシュート力の正確さとアグレッシブに改めて力量を感じていた。実は、南米予選のアルゼンチン代表に非常に関心を持っていて、ホームのパラグアイ戦、アウェイのペルー戦の生中継を観戦していた。ホームとアウェイでは戦い方、雰囲気は異なることは当然であるが、アルゼンチンはメッシを最大の武器としてパラグアイには完勝。ペルーとのアウェイでは、ハードなマークで存在感が薄れたメッシがいた。ジーコ・イラクは、本田圭佑をメッシと捉えるかのように自由にはさせなかった。戦い方を熟知する監督が、ウルグアイ人監督のペルーにもイラクにもいたことが証明されたと思う。

 サッカーファンの杉本徹さん、敏子さん夫妻に、時にはサッカーを忘れてみてはと、今年、5月に生まれて初めての体験となる田植えに誘われた。京都府福知山市に。99日、稲刈りと称して毛原の棚田「体感」ツアーに案内もされた。自分が植えた稲を刈ることは、育った選手を観ることのようであると連想されたからである。

 毛原は人口29人の過疎が進んでいる農村であるが、歴史は凄いことも知った。日本の棚田百選の名勝地でありながら、自分は全く知ることはなかった。好転に恵まれ、100人近くの参加者が稲刈りをしている情景は、楽しめた。伝統を守る稲刈りの方式は、機械化の進む農業とは様相が著しく異なっていた。

 懇親会になって、自分の人生で最高に美味しいと感じたおにぎりを頂いた。新米で作られたそうである。今まで食べたことのないほど、美味しく感じてもいた。その際、福知山市役所の高橋良明氏と懇談する機会があった。意外ことを、清涼剤のようなことを、伺えた。

 Jリーグが始まって、若い世代のレベルアップは図られた。ワールドカップでも常連になれたし、更なる上も目指せると思う。過疎により農業から関心が薄れる世代に、Jクラブの下部組織のように、稲作の楽しさと素晴らしさを継承し育成するプロジェクトを推進しいきたいと思っていますよ。Jリーグの存在と活動は、今後の農業にも大きく影響を与えてくれるのですよ。とても良い、サンプルですね。

 想像もしていなかった価値観を伺えて、何か嬉しくなった自分がいた。

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「背番号14に楽しませてもらった一日」

2012/09/03(月)

 

 830日、グリーンアリーナ神戸で高校生年代のフットサル大会を観戦、その後、帰宅してヤングなでしこのU-20ワールドカップ日韓戦をテレビ観戦した。

 株式会社シックス代表取締役でFootball Japanを運営している本多克己氏から、第一回クラークカップU-18フットサルフェスティバルを開催する話を聞いていて興味を覚えて観戦に出掛けた。本多氏は、十数年に渡りフットサル普及に努めてホンダカップを主催していて、参加選手は10,000人を超えていて全国展開している。しかし、フットサルを楽しむひとが増え続けているものの、ユース年代のフットサル人口が今ひとつ少ないと感じていて、U-18の大会を様々な形。場所で企画、運営している。今回は、そのような思いを抱く人々が集まり、16チームが参加して29日と30日に開催されると聞いていた。

 Fリーグは何試合か観戦したことがあるが、ブラジルで観たことのフットサルと日本のそれとの違いを感じていたので、先入観を持たずに高校生年代のフットサルを観ていた。結果的には4位に終わったエンフレンテ熊本を何気なく観ていて、面白い選手がいるなと感じた。小柄ではあるが、スピードもある。しかし、出場していた選手たちの中で、ひとりだけ感性の違うプレーをし続ける選手がいると感じた。エンフレンテ熊本の背番号14、有川貴巳弥くん。11でも、チームとしても駆け引きを楽しんで欲しいと常々思っているが、有川くんは他の選手と異なり、ボールを自ら浮かして相手を抜くプレーが何度も見られた。決して、成功率が高い訳ではなかったが、発想とチャレンジが面白く、際立って見えた。勿論、チャンスがあれば強烈なゴールも決めていた。しかし、気に入った点は、考えることを実践していたことにある。

 エンフレンテ熊本の鶴田文彦監督と有川くんと、少しだけ話をする機会を持てた。鶴田監督は若いながら、選手の自主性、自由なプレーを阻害することなく指導していて、高校生の選手たちとの距離感が極めて近いと感じた。このことが、有川くんの少しだけかもしれないけれど奔放にフットサルを楽しむ雰囲気を作り出していたように感じた。他の参加チームも同様にフットサルを楽しんでいると感じても、有川くんが意外性のあるアクションをしてくれて楽しく観戦できた理由のひとつであると恣意的に感じてしまった。

 帰宅して、ヤングなでしこの韓国戦をテレビ観戦した。やはり、小柄な背番号14の柴田華絵選手のパフォーマンスを楽しませてもらった。考える能力があって、駆け引きのできる選手のひとりであると感じた。柴田選手のスピードやテクニックも素晴らしいが、瞬時の判断力の正確さと決定力に楽しませてもらった。

 田中陽子選手が、左右両足でのFKで得点を決めたことが大きな話題を集めた。多くの人々が、田中陽子選手の能力の高さに驚いたとの報道が多々あった。今まで、左右両足でのFKの得点を初めて観たと。実は、僕がヴェルディ在籍時代、苦労して契約した選手で1994年のJリーグMVPになったペレイラがいた。ペレイラは、僕が浦和レッズに移った後、国立のレッズ戦で田中陽子選手と同様に左と右でFKを見事に決めた。

 昨今、1試合での左右両足でのFKの得点を挙げた選手が、ペレイラ、田中選手以外に、もうひとりいたことを友人のフリーランスの下薗昌記氏から、ガンバ大阪時代に磯貝弘光氏も成し遂げていることを知った。僕は関東で活動をしていたので、磯貝氏のこのような得点は観ていない。

 ここで取り上げた選手に共通することは、いくつもある。ふたつだけは、大きな興味は抱いている。特異な発想力とチャレンジすること、そして、左右両足でボールを扱えるということである。当然のことではあるが、左右両足で同じ高いしベルのテクニックを持っている点は、別である。香川真司らも同様、日本サッカーの今後が楽しみになってきた。

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