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2012年10月

「R10 vs Deco」

2012/10/22(月)

 

 ブラジルでも、ブラジル選手権(Capeonato Brasileiro)が、佳境を迎えている。最終節が、ほぼ日本と同じ時期である。今季は、フルミネンセが絶好調で首位を独走しているが、2位のアトレチコ・ミネイロがホームで対戦した。アトレチコ・ミネイロのR10、ホナウジーニョ・ガウーショ対フルミネンセのデコとの対戦にも興味があった。

J1,J2も佳境に入って、至って面白い。J1の優勝争いは、現実的は、サンフレッチェ広島とベガルタ仙台に絞られてきたと思いつつも、今後、予想が覆される何かが起こるかもしれない。仙台は、手倉森誠監督が時間をかけて作り上げてきたチームが熟成している感じが著しいと思う。素晴らしいサポーターもいて後押しを受けつつ、手倉森監督の人心掌握と戦術の理解やハードワークが徹底されていて、優勝するにふさわしいチームへと進化した。23位対決の浦和レッズとの重要な試合でも、仙台らしさが発揮されていたと思う。

 一方、アドバンテージを握っていた広島は、昨年までの長きに渡るペトロピッチ現浦和レッズ監督が築き上げてきたものを森安一新監督が上手く伝統化しつつあると感じている。その広島が、ホームで終了間際のアディショナルタイムで逆転負けを喫してしまった。残り5試合の優勝争いは、益々、面白くなった。

 アトレチコ・ミネイロは、残り7試合の時点で首位フルミネンセを勝ち点9差でライバルを21日、日曜日、ホームに迎えた。ブラジル代表で10番を背負ったホナウジーニョ・ガウーショ、ブラジルから帰化してポルトガル代表で20番を身に着けていた二人の元バルセロナFCのチームメート同士の選手の対決も、フルミネンセが勝利すれば覇権争いが決まるようで大一番。ミナス・ジェライス州のベロオリゾンチのスタジアムは超満員。激しい攻防は続いたが、アトレチコ・ミネイロは試合終了間際の90+2分、ベテランの192cmのセンターバック、レオナルド・シウヴァ(Leonaldo Siva)のヘディングゴールで勝ち点3をもぎ取った。

 広島が同じような時間帯に、柏のセンターバック、増嶋竜也選手にゴールを決められたように、フルミネンセは勝ち点を失った。ブラジル選手権も残り6試合、楽しみは増すばかりである。

 そんな折、将来を期待できる高校生がJリーグで目を引いた。J2の東京ヴェルディの中島翔也選手、小柄ながら、スピード、テクニック、発想力、決定力は素晴らしく、極めてアグレッシップで、J最年少のハットトリックを派手に達成した。一方で、ヴィッセル神戸のセンターバック、岩波拓也選手も清水エスパルス戦でデビュー。実に、冷静に守備をしつつ前方への正確なフィードは高校生らしいとは思えなかった。中島選手とは異なり、静かなインパクトを与えたと思う。

 ふたりの高校生は、各年代で国際試合の経験をしている。これからも、していくであろう。いつか、R10Decoのように、このふたりの選手が直接対決をする日が来ることを期待したい。

 

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「注目を集めつつあるサムライブルー」

2012/10/14(日)

 

 親善試合であるけれど、サムライブルーがフランス代表のレ・ブルーに香川真司の決勝点で歴史的な勝利を収めた。睡魔との戦いは、代表が戦うよりもTV観戦する側の方が苦しかったかもしれない。しかし、心地良く、後にベッドに入れたのかもしれないとも思った。

 フランスのメディアは、サムライブルーを称賛するも、自国代表の不甲斐なさを追求した。フランスでは、香川よりも長友が、より以上、今野の知名度が上がったようだ。それだけ、フランスにとっては格下の日本とのホームでの敗戦がショックであったようだ。

 その日、ブラジルの友人であるアウミール・ドミンゲスから連絡を貰った。ブラジル代表のフィジカルコーチ、カルニーョスの幼友達で、自分もカルニーニョスとは親しくしている。フランス対日本の試合は、ブラジルでもTV生中継がされていて関心が深い。そして、ブラジルでも16日のポーランドでのセレソンと日本代表との親善試合に興味が高まっていると聞いた。

 しかしながら、セレソンの監督、マノ・メネーゼスは6-0で大勝したイラク戦後、先月の中国戦での8-0を含めて、弱い相手との対戦はしたくない。強豪との対戦をCBFに要求している。果たして、日本代表が、格下として対戦相手としてのチームとなるのかは16日に判明する。

 マノ・メネーゼス監督は、何日も前に日本代表戦のスターティングメンバーを公表している。レアル・マドリーのカカの経験とチェルシーの若きオスカールのインテリジェンスの中盤に期待している。そして、前線のツートップは、ネイマールとフッキ。Jリーグで躍動したフッキは、大人になったかのように日本での経験に感謝するとともに日本人選手をリスペクトしている。日本人選手は走ることだけだけではなく、テクニックのレベルアップが著しい。決して、楽な相手ではなく、難敵になっている。とコメントしている。フッキ自身の成長も素晴らしいのに、同選手は謙虚に日本の進歩を認めている。

 世界中でフランスに勝利した日本代表を評価する報道が多々あるが、それは、ブラジル国内でも同様。日本代表がフランスに勝利して数時間後、ワールドカップ南米予選でアルゼン代表はメッシが角度の違いはあっても、香川のようなゴールを挙げた。瞬時の、そして、ポジショニングや得点感覚が技術も伴いながら、チームを勝利に結びつけた。このようことからしても、得点能力の高いフッキのコメントは、重みがある。

 セレソンのマノ・メネーゼス監督にとって、日本代表が対戦相手として価値があるか否か認められるか興味が尽きない。フランス戦後、日本代表の練習には現地の日本人が300人も見学に訪れたという。しかし、ポーランドでは、1,500人ものブラジルのファンが練習を観ていたという。ブラジル人ではなく、ポーランド人が。いつか、日本人以外のサムライブルーのファンが大挙してサポートする時代が来ることを期待したい。

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