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2013年2月

「カルチョット」

2013/02/20(水)

 

 先日、久し振りにフットサルをしたが、隣のコートで面白い光景を目にした。試合に出場していない子供たちが、コート外でボールに興じていた。小学生の低学年らしい3人が、ひとりがキッカー、ひとりがGK、そして、もうひとりが審判をすると言いだしてゲームが始まった。技術レベルがどうのこうのということではなく、少年たちの創造性に癒された感じがした。

 ロクさんの愛称で親しまれた高橋英辰氏を、思い出していた。日本代表や日立製作所(現在の柏レイソル)で監督として、輝かしい実績を残した人物である。素晴らしい選手でもあったと聞いているが、残念ながら、世代の違いもあり、実際のプレーは見ていない。同氏が日本サッカーリーグ総務主義の要職にあった頃、とても可愛がって頂き、多くのことを学んだ。ロクさんがドイツ滞在中の思い出話のひとつとして、上述と同じような光景を話してくれたことがあった。ドイツのホテルの中庭に、「3人の少年がいた。何の気もなしに眺めていたら、サッカーに興じ始め、キッカー、GK、審判と、それぞれがポジションを変えていた。」そうである。創造力が面白いと、聞いた。ロクさんは、お年を召しても常に、車のトランクにゴルフバッグは入れず、スパイクを4足は入れていてサッカーを愛していた。ロクさんの話を聞いていたので、フットサルコートのなにげない光景に癒されたのである。

 先日、旧知のイタリア人の友人、マリオ(Graziano Mario Sforza)から、カルチョット(Calciotto, Calcio a 8)が面白いし聞いた。イタリアでも、フットサル(Calcetto, カルチェット)は盛んであるが、より人気のあるものがカルチョット(Calciotto, Calcio a 8)であることを知った。正規のサッカーコートの半面ほどのピッチで、8人制であるがサッカーに近いものと言われた。マリオは、攻撃的ボランチでプレーしていて、その楽しさを喜々として語っていた。

 カルチョットにはプロはないが、イタリア全国でリーグ戦が展開されている。14チームで構成されるセリアA40チームで構成されるA2、そして、Bを含めると150を超えるチームがカルチョットを楽しんでいるという。日本でも、ソサイチという8人制のミニサッカーが普及している。先日、フットサルの普及に尽力している友人の本多克己氏も、ソサイチを楽しんだという。

 日本でソサイチと知られるスポーツは、ブラジルでは、Futébol 7 Society, Futébol Soçate と称されていて、7人制である。全国及び各州で、ソサイチが行われている。

2011年には、イタリア、ドイツ、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、ボリビア、ペルーの8カ国によるワールドカップも開催され、イタリアがブラジルを3-2で勝利して初のチャンピオンに輝いている。

 ソサイチは、人工芝で行うことになっている。25分ハーフでの試合数が多いため、人工芝が最適である。自分もフットサルを人工芝で楽しませてもらっているが、30年程前の人工芝は不評であった。しかし、今は、快適に人工芝を活用させてもらっている。昨今、自動車のタイヤ製造でダンロップのブランドで知名度の高い住友ゴムのひとと知り合いになったが、自分も楽しませてくれている人工芝の開発、製造、普及に余念がないという。

 Jリーグ開幕も間近となりファンの興味は尽きないと思うが、観戦するだけではなく多くの老若男女が土ではなく天然芝、人工芝でボールと戯れる今後の風景を見たいと思った。ç

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「ラトビア戦の面白い新鮮な観方」

2013/02/08(金)

 

 時差はあるものの26日、世界各地で代表チーム同士の国際親善試合とアフリカや中米では公式戦も行われて興味深かった。ホームズスタジアムの名称としては公式戦最後の試合、サムライブルーとラトビア代表の試合を友人たちに誘われて観戦した。

 Jリーグやなでしこリーグなどと異なり、関東にいた時とはスタジアムの雰囲気が特別なことのようにも感じた。満員で埋まったスタジアムは、まるでメッシやクリスチアーノ・ロナウドなどのスーパースターを観たいという欲求と同じように、普段、テレビでしか観られないヨーロッパで活躍している日本人選手たちのプレーに熱い視線が注がれていて、少し、異様な感じもした。代表チームへの熱情と期待は、世界中、変わらないなと感じた。

 日本代表は、大半がヨーロッパでシーズン中の選手が出場、コンビネーションなどの問題はあるものの、まあまあのパフォーマンスを見せていた。一方、ラトビアは、国外でフレーする選手も含めて、プレシーズンないしは冬季の中断中の選手が殆どであり、コンディションが整っていない中で懸命にプレーしてくれて好意を感じた。

 試合は、戦う前から日本が勝つものと思われていた。格下の相手であるからと理由。しかしながら、確実に勝利したことは評価して良いのではと思う。友人の波戸岡正章氏という友人と、試合日前後にラトビア戦の話で僕にとっては新鮮な価値観、観方を聞いて面白かった。同氏は、未だ30才の実業家。バウムクーヘンが人気のケーキ店を経営しつつ、他の事業も企画経営、バンドのボーカルもしている多芸多能なフットサル仲間である。贔屓のチームは神戸っ子ゆえヴィッセル神戸と日本代表。日本代表に大量得点で快勝して欲しいと言いながら、ラトビアがどのように戦うか頑張るかにより注目しているとのことであった。弱いチーム、格下と言われるチームの戦い方に経営の仕方や人生を重ね合わせているという。面白く、新鮮な観方であると年少の友人から教えられた。

 ラトビア戦後、スウェーデン対アルゼンチンの試合をテレビ観戦した。得点はしなかったもののメッシは素晴らしいパフォーマンスを見せていて、アルゼンチンはメッシを中心にイグアイン、アグエロ、ディ・マリアなどの高い才能を満喫できた。しかし、両代表の選手は、ヨーロッパの各国でシーズン真っ最中。コンディションに異議を唱えるひとはいないと思う。レベルの高い親善試合であると感じた。

 ブラジル代表は、真夏でプレーしている国内選手の寒さに適用できずにパフォーマンスを充分に発揮できずに、イングランドに敗れた。ブラジルでは、セレソンの試合があっても、国内のリーグ戦、カップ戦は、代表選手がいなくても実施されている。ネイマールは代表に呼ばれていて国内での試合出場が少なくなるが、それでも、メッシばりにリーグ戦での連続得点を続けている。ネイマール不在でも、サントスFCはサンパウロリーグでトップを維持している。エセキエル・ミラレス(Ezequiel Miralles)29歳のアルゼンチンFWがネイマール同様、得点を重ねている。チリのクラブで見出されて、昨年からサントスFCに所属。代表経験はないものの、チームへの貢献度は高い。

 友人の弱いチームであるから何かを感じさせてくれるという観方は新鮮であったが、新たな戦力としての知名度の低い選手の出現も新鮮であると思う。サムライブルーにも、そのような出現を期待したいとも思っている。

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