先日、久し振りにフットサルをしたが、隣のコートで面白い光景を目にした。試合に出場していない子供たちが、コート外でボールに興じていた。小学生の低学年らしい3人が、ひとりがキッカー、ひとりがGK、そして、もうひとりが審判をすると言いだしてゲームが始まった。技術レベルがどうのこうのということではなく、少年たちの創造性に癒された感じがした。
ロクさんの愛称で親しまれた高橋英辰氏を、思い出していた。日本代表や日立製作所(現在の柏レイソル)で監督として、輝かしい実績を残した人物である。素晴らしい選手でもあったと聞いているが、残念ながら、世代の違いもあり、実際のプレーは見ていない。同氏が日本サッカーリーグ総務主義の要職にあった頃、とても可愛がって頂き、多くのことを学んだ。ロクさんがドイツ滞在中の思い出話のひとつとして、上述と同じような光景を話してくれたことがあった。ドイツのホテルの中庭に、「3人の少年がいた。何の気もなしに眺めていたら、サッカーに興じ始め、キッカー、GK、審判と、それぞれがポジションを変えていた。」そうである。創造力が面白いと、聞いた。ロクさんは、お年を召しても常に、車のトランクにゴルフバッグは入れず、スパイクを4足は入れていてサッカーを愛していた。ロクさんの話を聞いていたので、フットサルコートのなにげない光景に癒されたのである。
先日、旧知のイタリア人の友人、マリオ(Graziano Mario Sforza氏)から、カルチョット(Calciotto, Calcio a 8)が面白いし聞いた。イタリアでも、フットサル(Calcetto, カルチェット)は盛んであるが、より人気のあるものがカルチョット(Calciotto, Calcio a 8)であることを知った。正規のサッカーコートの半面ほどのピッチで、8人制であるがサッカーに近いものと言われた。マリオは、攻撃的ボランチでプレーしていて、その楽しさを喜々として語っていた。
カルチョットにはプロはないが、イタリア全国でリーグ戦が展開されている。14チームで構成されるセリアA、40チームで構成されるA2、そして、Bを含めると150を超えるチームがカルチョットを楽しんでいるという。日本でも、ソサイチという8人制のミニサッカーが普及している。先日、フットサルの普及に尽力している友人の本多克己氏も、ソサイチを楽しんだという。
日本でソサイチと知られるスポーツは、ブラジルでは、Futébol 7 Society, Futébol Soçate と称されていて、7人制である。全国及び各州で、ソサイチが行われている。
2011年には、イタリア、ドイツ、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、ボリビア、ペルーの8カ国によるワールドカップも開催され、イタリアがブラジルを3-2で勝利して初のチャンピオンに輝いている。
ソサイチは、人工芝で行うことになっている。25分ハーフでの試合数が多いため、人工芝が最適である。自分もフットサルを人工芝で楽しませてもらっているが、30年程前の人工芝は不評であった。しかし、今は、快適に人工芝を活用させてもらっている。昨今、自動車のタイヤ製造でダンロップのブランドで知名度の高い住友ゴムのひとと知り合いになったが、自分も楽しませてくれている人工芝の開発、製造、普及に余念がないという。
Jリーグ開幕も間近となりファンの興味は尽きないと思うが、観戦するだけではなく多くの老若男女が土ではなく天然芝、人工芝でボールと戯れる今後の風景を見たいと思った。ç
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